2024年5月5日
AHIについて
睡眠時無呼吸症候群の指標 「AHI」 とは?
AHI は日本語では無呼吸低呼吸指数という指標です。英語の ”apnea-hypopnea index” の頭文字をとって AHI と呼ばれています。AHI は睡眠中の1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を指し、AHI を記録し分析することで睡眠時無呼吸症候群の重症度を分類します。
無呼吸とは少なくとも 10 秒以上の呼吸気流の停止と定義されています。血液中の酸素濃度が低下し、睡眠時の異常呼吸の一つです。低呼吸とは、呼吸気流が 50% 以上低下し、酸素飽和度 (SpO2) が 3~4% 以上低下するか覚醒を伴うものとの定義されています。低呼吸は睡眠検査で記録される睡眠時の異常呼吸のもう一つの主要な症状です。一般的に低呼吸の方が多く観察されます。
AHI の計算方法
HI を計算するには、無呼吸の回数と低呼吸の回数を合計し、実際の睡眠時間(分)の合計で割り、60 を掛けて1時間あたりの回数を求めます。
例:
・無呼吸 80 回
・低呼吸 135 回
・実際の睡眠時間 430 分(7時間 10 分)
無呼吸 80 回+低呼吸 135 回=合計 215 回
合計 215 回÷ 430 分=0.5 回/分
0.5 回/分× 60 = 30 AHI
睡眠時無呼吸症候群の重症度の分類
AHI (無呼吸低呼吸指数)によって睡眠時無呼吸症候群 (SAS) の重症度は以下の通り分類されます(成人の場合)。
睡眠時無呼吸症候群の重症度 | AHI |
---|---|
(非該当) | 0~4 |
軽症 | 5~15 |
中等症 | 15~30 |
重症 | 30以上 |
AHI を調べる方法には簡易検査や睡眠ポリグラフ検査 (PSG) があり、血中酸素濃度計で酸素飽和度や呼吸障害指数 (RDI = AHI と同様)を測定します。睡眠ポリグラフ検査では浅呼吸の回数も確認可能です。
睡眠時無呼吸症候群では認知機能障害や不眠症といった症状が報告されています。また高血圧、虚血性心疾患、脳卒中の原因にもなります。
*この文章は AHI (無呼吸低呼吸指数)について一般的な情報を提供するものです。医療上のアドバイスや診断ではありません。
*Go2sleep では健康の目安として、睡眠時の呼吸の乱れ具合を表す「睡眠呼吸指数」と、睡眠中に呼吸が少なくなった回数を表す「呼吸減少回数」を計測・表示します。但し、Go2sleepは健康管理のみを目的としており、病状の自己判断や医師との相談での利用、疾患の診断・治療・予防への使用を目的としていません。健康の変化や懸念があるときには医師の診察を受けてください。